2026年8月18日(太平洋時間)、Googleが「August 2026 spam update」の展開を開始したと告知しました。対象は全言語・全地域。展開の完了までには数日かかる見込みとされています。2026年に入って確認できているスパムアップデートは、3月・6月に続いてこれで3回目です。今回、新しいスパムポリシーが追加されたという発表はありません。つまり判断の物差しはこれまでと同じで、既存のスパムポリシーがそのまま適用されます。店舗サイトを運営する立場として、この数日で何をすべきで、何をしなくていいのか。事実と推測を分けて整理します。
公表されている事実だけを並べる
推測を混ぜる前に、発表されている内容だけを並べておきます。
- 展開の開始は2026年8月18日(太平洋時間)。Google Search Centralからの告知
- 対象は全言語・全地域。日本語のサイトも当然含まれる
- 展開の完了までには数日かかる見込みとされている
- 新しいスパムポリシーの追加は発表されていない。既存のスパムポリシーがそのまま判断基準
- 展開が完了したかどうかは、GoogleのSearch Status Dashboardで確認できる
ここまでが事実です。逆に言えば、「どの業種に効く」「どんなサイトが下がる」といった細部は公表されていません。この手のアップデートでは、告知の翌日から解説記事が大量に出回りますが、その多くは観測と推測です。読むこと自体は構いませんが、根拠として扱う前に一次情報かどうかを見分けたいところです。
新しいポリシーが追加されていない、という一点はかなり大きな情報です。「今まで問題なかった書き方が突然アウトになる」たぐいの変更ではない、という読み方ができます。既存のスパムポリシーに照らして自分のサイトが白なら、慌てる必要は薄いとみられます。
スパムアップデートとコアアップデートは別物
混同されがちなので、性格の違いを整理しておきます。
| スパムアップデート | コアアップデート | |
|---|---|---|
| 目的 | スパムポリシー違反の検出強化 | 検索結果全体の評価基準の見直し |
| 影響の出方 | 該当するサイトが大きく落ちる | 広い範囲で上下が起きる |
| 心当たり | あるかないかがはっきりしやすい | 心当たりがなくても動くことがある |
| 回復の道筋 | 違反箇所の是正が起点 | コンテンツ全体の質を上げる長期戦 |
店舗サイトの多くは、そもそもスパムポリシーに触れるような運用をしていません。自作の自然な記事、実店舗の情報、通常のリンク——この構成なら、スパムアップデートで大きく動く理由は見当たりません。ただし「動かない」と「上がる」は別の話です。白い状態を保つのは前提であって、そこから順位を獲りにいく打ち手は別に必要になります。
気をつけたいのは、何年も前に導入したまま残っている施策です。被リンクの購入、他サイトの記事の使い回し、実体のない住所での複数拠点登録。当時は一般的だった手法でも、ポリシーのほうが更新されています。担当者が代替わりして経緯を知る人がいない、という状況も珍しくありません。心当たりがあるなら、これを機に棚卸しする価値はあります。
マップ順位への影響はどう考えるか
ここが店舗オーナーの一番の関心事だと思うので、慎重に書きます。
スパムアップデートはウェブ検索のスパム対策として告知されたものであり、Googleマップの順位への直接の影響は公表されていません。したがって「今回のアップデートでマップ順位が動く」と断定できる根拠は、現時点では手元にありません。
一方で、ウェブ検索とローカル検索が完全に無関係かというと、そこまで言い切るのも乱暴です。店舗サイトの評価が変われば、店名検索での見え方が変わることはあり得ます。ただしそれは間接的な話で、マップ順位そのものの仕組みとは別レイヤーの話とみられます。
マップ順位の変動には、季節要因・競合の新規出店・口コミの増減・営業時間の変更など、アップデートとは無関係の要因がいくらでも絡みます。「同じ週に起きた」だけで因果を結びつけると、直すべき本当の原因を見落とします。
展開中の数日、やらなくていいこと
展開が完了していない期間の順位は、途中経過です。ここで動くと、たいてい後悔します。やらなくていいことを挙げます。
- ページを慌てて書き換える:原因が特定できていない状態での修正は、次の変動時に何が効いたか分からなくなります
- 記事を大量に削除する:戻すのが大変です。判断は完了後で間に合います
- 順位を1日に何度も見る:展開中は日内でも揺れます。消耗した末に、揺れを変動と誤読します
- 「今回のアップデート専用の対策」に飛びつく:ポリシー違反がないサイトに、アップデートごとの特別な施策は要りません
この数日にやるべきなのは、記録を残すことです。主要キーワードの順位、流入数、問い合わせ数を、日付つきで控えておく。完了後に「何が動いたか」を切り分けられるかどうかは、ここで決まります。一方で、順位を上げるための通常の打ち手まで止める必要はありません。カテゴリや属性の見直し、写真の追加、口コミの依頼と返信、投稿の更新。これらはアップデートとは無関係に効き続ける領域なので、展開中も手を止めずに積んでください。止めるべきは「慌てた大改修」であって、日々の運用ではありません。
完了後にやる3つの確認
Search Status Dashboardで展開完了が示されたら、そこから評価に入ります。確認するのは次の3点です。
1. そもそも変動があったのか
Search Consoleで、展開前と展開後の表示回数・クリック数を比べます。ここで難しいのは、どこからを「変動」と見なすかです。検索順位は平時から揺れており、比較する期間の取り方ひとつで、同じデータが「落ちた」にも「誤差の範囲」にも見えます。曜日構成や季節要因を揃えずに前後を並べると、アップデートとは無関係の揺れをアップデートのせいだと誤読します。
2. 落ちたページに共通点があるか
外注で作った記事だけが落ちた、他サイトと内容が重複しているページだけが落ちた、といった共通項が見つかれば、対処の方向は絞れます。共通点が見つからないなら、スパムアップデート起因と決めつけないほうが安全です。むしろ多いのは、共通点が複数見えてしまうケースです。落ちたページ群には制作時期もテーマも書き手も共通しており、どれが原因かが一意に決まらない。ここを読み違えたまま是正に入ると、直す必要のないところに手を入れることになります。
3. 既存のスパムポリシーと突き合わせる
今回は新ポリシーの追加がないため、確認先は従来のスパムポリシーです。無断複製されたコンテンツ、実体のない大量生成、リンクの売買、誘導ページ。このあたりに該当していないかを1本ずつ見ます。
この「1本ずつ突き合わせる」作業が、正直いちばん骨が折れます。記事が50本あれば50回の判断が必要で、しかも自分で書いたものほど客観的に見られません。※当社FACTORは、この棚卸しと是正、そのあとの記事設計までを運用として引き受けています。自力でやるなら、どこまでを対象にし、どの基準で白黒をつけるのかを先に決めておかない限り、途中で判断がぶれます。ぶれた基準で通した棚卸しは、やり直すしかありません。
自サイトのどこに手を入れるべきか、そもそも今回の変動が自店に関係しているのかは、実際の数字と競合の並びを見ないと決められません。無料のAI診断では、店舗名から現状の見え方を確認できます。
よくある質問
2026年8月のスパムアップデートで、新しいルールが増えたのですか?
展開中に順位が下がりました。すぐに対策すべきですか?
スパムアップデートでGoogleマップの順位も下がりますか?
まとめ
今回のスパムアップデートについて確実に言えるのは、2026年8月18日に展開が始まったこと、全言語・全地域が対象であること、完了まで数日かかる見込みであること、そして新しいポリシーの追加はないこと。この4点です。ここから店舗オーナーが取るべき行動は、慌てる方向ではありません。展開中は記録を取りながら、順位を上げる通常の打ち手は止めずに続ける。完了後にSearch Consoleで前後を比べ、落ちたページに共通点があるかを見る。共通点が見つからなければ、原因は別のところにあります。逆に共通点が複数見えてしまう場合も多く、どれが本当の原因かの切り分けがそのまま是正の精度を決めます。アップデートのたびに右往左往する店と、毎月同じ設計で打ち手を積み続けている店とでは、1年後の順位に差が出ます。告知への反応より、平時に何を積んでいるかのほうがずっと効きます。
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