あなたのお店のホームページ、スマホで開いて「何の店か・どこにあるか」が即座にわかりますか?——内部SEOの診断は、実はこういう素朴な質問の積み重ねです。この記事では、店舗サイトの内部SEOを自己診断のための15項目に整理しました。ただし、この記事で扱うのは「何を見るか」までです。診断で出た「いいえ」をどの順番で潰すか、そもそもどれが自店の順位を止めている本命なのかは、狙う検索語句と競合の状態を見ないと決まりません。リストを一周して満足したまま、半年後に何も変わっていない——という状態が最も多いパターンです。
内部SEOとは(なぜ外部より先か)
内部SEOとは、サイトの中身と構造を検索エンジンに正しく伝わる状態に整えることです。被リンク獲得のような外部施策と違い、相手の都合に左右されず、自分の判断で状態を変えられるのが特徴です。土台が崩れたまま外部施策や広告に投資しても効率が悪いため、順番としては内部が先です。
ただし「自分で見つけられる」と「自分で直しきれる」は別の話です。15項目の点検そのものは誰にでもできますが、直すべき優先順位を毎回決め直し、ページを増やすたび・料金を変えるたびに同じ点検を回し続ける必要があります。実際に多いのは、一度直して満足し、半年後に見たら新しく作ったページのtitleが「HOME」のまま、というパターンです。
以下、Q&A形式で15項目を挙げます。「はい」と答えられない項目が、あなたのサイトの伸びしろです。ここで挙げるのは項目名までで、各項目をどう直すかは書きません。直し方は使っている制作環境によって手段が変わり、そもそも直す順番のほうが結果を左右するためです。
基本の5項目:ページの看板
検索結果とAIの両方が、まずここを見て「このページが何のページか」を判断します。看板が読めないページは、中身がどれだけ良くても評価の土俵に乗りません。
- Q1. トップページのtitleタグに、店名だけでなく業種と地域が入っているか
- Q2. 検索結果に出る説明文(meta description)を、自分で設定しているか
- Q3. 各ページに大見出し(h1)が1つあるか
- Q4. 見出しが階層構造になっているか(デザイン目的で見出しタグを使っていないか)
- Q5. 画像に代替テキスト(alt)が付いているか
この5項目で放置すると失うものは共通しています。titleと説明文が整っていなければ、検索結果に表示されてもクリックされません。表示回数はあるのにクリックが伸びない状態は、順位の問題ではなく看板の問題です。また、メニュー表や料金表を画像だけで載せている店は少なくありませんが、その場合、検索エンジンにもAIにも中身が伝わっていません。「うちの料金が正しく紹介されない」というAI検索の相談の多くは、ここが原因です。
表示の5項目:スマホと速度
店舗サイトの閲覧は大半がスマホです。この5項目は、順位以前に「開いた人が離脱するかどうか」を決めます。
- Q6. スマホで拡大せずに文字が読めるか(横スクロールが出ていないか)
- Q7. 表示に時間がかかりすぎていないか
- Q8. アドレスバーに鍵マーク(https)が付いているか
- Q9. 存在しないページを開いたとき、専用のエラーページが出るか。旧URLは転送されているか
- Q10. 電話番号がタップで発信できるか
損失が最もはっきり出るのはQ10です。画像や飾り文字で電話番号を置いていると、スマホで押しても発信されません。広告費をかけて連れてきた人を、最後の1タップで取りこぼしている状態になります。Q8のhttp放置はブラウザに「保護されていない通信」と表示され、それだけで予約前の不信感を生みます。Q9はリニューアル歴のあるサイトに多く、旧URLが死んだまま放置されると、過去に積んだ評価がまるごと切れます。
なお、この5項目は「触ると壊れる」領域を含みます。転送設定や速度改善を見よう見まねで触った結果、サイト全体が表示されなくなった、というトラブルは実際に起きています。
信頼の5項目:情報の一貫性
検索エンジンとAIは、複数の情報源を突き合わせて店の実在性を判断します。ここがずれていると、情報そのものが疑わしいものとして扱われます。
- Q11. 店名・住所・電話番号(NAP)が、サイト内のどのページでも同一表記か。Googleビジネスプロフィールとも一致しているか
- Q12. 営業時間・料金が最新か
- Q13. 運営者情報(会社概要・院長紹介など、実在性を示すページ)があるか
- Q14. LocalBusiness構造化データが入っているか
- Q15. Search Consoleに登録しているか
Q11の表記ゆれは軽視されがちですが、フッターとアクセスページで住所の書き方が違うだけで、機械から見れば別の店の情報になり得ます。Q12の古い料金はSEO以前にクレームの火種です。Q15を未登録のまま運用している店は、どんな検索語句で表示されているか、Googleが自サイトをどう認識しているかを一切知らないまま施策を打っていることになります。Google側の利用料はかからない仕組みなので、未登録の状態は情報を捨てているのと同じです。
15項目のどれから潰すかで結果が変わる
15項目を一度に直す必要はありません。というより、同時に手を出すとどれも中途半端で終わります。実務でいちばん判断が要るのは、点検そのものではなく「どれを先に潰すか」の決定です。
ここに一律の正解がないのは、項目ごとの重みが店によって違うからです。同じ「いいえ」でも、狙っている検索語句にとって致命的な項目と、直しても順位が動かない項目があります。すでに指名検索で予約が埋まっている店と、地域名で新規を取りに行く店とでは、優先すべき場所が変わります。競合が全員できていることを自店だけ落としているのか、逆に全員が落としているところを先に押さえるのかでも、投資対効果が違います。リストの上から順に消していく作業ではない、ということです。
もうひとつの難所が、自力で触ってよい項目と、制作側に依頼すべき項目の切り分けです。依頼する場合も「何をどう直してほしいか」を具体的な指示に落とさないと、見積もりすら出ないまま止まります。ここを言語化できずに放置されているサイトを、当社は数多く見てきました。
自店の15項目のうちどれが本命なのかは、いまの掲載状態と、商圏で誰がどう並んでいるかを突き合わせないと決められません。まずは無料のAI診断で、現在どう見えているかを確認するところからになります。
※当社FACTORは、この15項目の診断と、制作会社に渡せる修正指示書の作成を、狙うキーワードの決定やGBP側の運用と一体で設計から引き受けています。
よくある質問
内部SEOはどれくらいで効果が出ますか?
WordPressじゃなくても15項目は確認できますか?
チェックの結果、全部できていました。次は何をすべきですか?
まとめ
店舗サイトの内部SEOは、看板(title・説明文・見出し)、表示(スマホ・速度・https)、信頼(NAP統一・運営者情報・Search Console)の3つの観点、計15項目で自己診断できます。この一周で、広告費をかける前に直すべき場所の「候補」は見えます。ただし見えるのは候補までです。結果を分けるのは、出てきた「いいえ」のどれを本命と見なすか、制作側に渡す指示をどう言語化するか、そしてサイトを触るたびに同じ点検を回し続けられるか。この3つのほうで、リストを埋めた時点ではまだ何も動いていません。
自店の場合にどこから手を付けるべきかは、実際の掲載状態と競合の並びを見ないと決められません。一般論として書けるのは、ここまでです。
NEXT ACTION
この記事の内容、貴店の場合はどうなっているか気になりませんか?
記事で挙げた観点が自店に当てはまるかは、実際の状態を見ないと判断できません。まず現状の把握から。
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