自店のサイトに、検索窓は付いていますか。付いていてもいなくても、サイトを訪れたのに探しものが見つからず帰った人が、何を探していたのかをご存じでしょうか。大きな通販サイトやニュースサイトには当たり前に置かれている検索窓ですが、ページ数の少ない店舗サイトでは、置くべきかどうかで判断が割れます。制作会社のテンプレートに最初から付いていて、何となく残っているケースも少なくありません。この記事では、窓を置くかどうかより先に見るべきものが、窓の外のマップ側にある理由を整理します。
Googleの検索結果から、検索窓の表示は消えた
以前は、店名や社名で検索すると、Googleの検索結果の中にそのサイト専用の検索窓が表示されることがありました。「サイトリンク検索ボックス」と呼ばれた機能です。この表示のためにサイト側で検索窓と構造化データを用意する、という考え方もありました。
Googleは2024年10月、Search Centralのブログでこの表示の終了を発表し、同年11月21日から世界的に表示されなくなりました。発表では、この変更は掲載順位やほかのサイトリンクには影響しないこと、関連する構造化データは残しておいても問題ないことも説明されています。サイト名の表示には、同じ種類の構造化データが引き続き使われます。
つまり今は、「Googleの検索結果に検索窓を出すため」という理由でサイト内検索を置く意味はありません。そのうえで、ページ数の少ない店舗サイトでは、窓の有無そのものより、窓の手前で何が起きているかのほうが集客に響くと当社は見ています。
サイト内検索が使われる瞬間、何が起きているのか
ページ数の少ない店舗サイトで検索窓が使われるのは、どんな場面でしょうか。訪れた人が探しているものが、メニューやナビゲーションから見つからなかった瞬間であることが少なくないと考えられます。たとえば駐車場の有無のように、本来ならページの構成でたどり着けるはずのものを、窓に打ち込んで探している状態です。
そう考えると、検索窓は便利な機能であると同時に、構成で拾えなかった需要が漏れ出てくる出口でもあります。ただ、窓がほとんど使われていないことが、構成がうまくいっている証拠になるとも限りません。探しものが見つからない人の中には、窓を探す前にサイトを閉じて、検索結果に戻ってしまう人もいるからです。
ページ数が少ないサイトほど、この「打ち込まずに帰った人」の存在が重くなります。窓を置くかどうかで迷う前に、訪れた人が何を探していて見つけられなかったのかが見えていないこと自体が、本当の論点です。
検索結果ページが、検索エンジンに拾われることもある
サイト内検索を置くと、打ち込まれた言葉ごとに「検索結果のページ」が自動で生まれます。この結果ページが検索エンジンに巡回され、検索結果に載ってしまうことがあります。中身は既存ページの抜粋の寄せ集めで、言葉によっては「該当なし」の空のページにもなります。
Googleは以前のウェブマスター向けガイドラインで、サイト内の検索結果ページのように際限なく生まれるページを、巡回の管理が要るものとして挙げていました。
どこまで手当てが要るかはサイトの作りによって変わり、窓を残すかどうかを考えるときの材料のひとつにはなります。ただ、店の集客にとって重いのは、この技術的な話より、その手前で起きている取りこぼしのほうです。
置くか置かないかより先に、見えていないもの
サイトに来る前に検索で打ち込まれた言葉は、店の側では自店が表示された分しか分かりません。窓に打ち込まれた言葉が残るとしても、それは打ち込んでくれた人の分だけです。窓を使わずに戻った人が何を探していたのかは、店のサイトの数字にも管理画面にも記録されません。構成のずれは、その記録が最初から無いところで起きています。記録の無い場所で窓の有無だけを論じても、答えは出にくいものです。ただ、プロフィールを見てサイトに進んだ人は、マップで店を比べていた用事のまま来ています。その人たちの取りこぼしがどこで起きていそうかは、マップの側から見当をつけることができます。
たとえば、マップで店のプロフィールを見て、気になってサイトを開く人がいます。店舗サイトの訪問者のうち来店に近い人には、こうした流れで来る人も少なくないと考えられます。この人たちに限って言えば、サイトで探される答えの一部は、プロフィールの側で先に出せるものでもあります。マップで店を探すときに打ち込まれる言葉と、サイトに着いてから確かめたいことは、同じ人の同じ用事から出てくるため、重なる部分があるからです。駐車場を気にする人は、マップで店を比べている段階から同じことを気にしています。
どの答えをプロフィールに先に出すべきかは、探す言葉ごとに上位に並ぶ店の出し方と、自店の今の並びからある程度の当たりがつきます。ただ、プロフィールに先に出した答えが、マップで店を比べている人の判断にどう効いたのかは、言葉ごとの上位の並びと各店の出し方の変化を重ねて見ないと確かめられません。その変化は、店の管理画面には残りません。
※当社FACTORはGoogleマップの運用の中で、プロフィールで興味を持った人がサイトで答えを見つけられずに戻っていく経路も、マップでの取りこぼしとして扱っています。プロフィールの側で先に答えるべきことは、探す言葉ごとに上位に並ぶ店と自店のプロフィールを並べて見て決めています。比べる相手が言葉ごとに入れ替わるため、どの店と並べるかの判断そのものが材料になります。マップ経由でサイトに来た人の取りこぼしの見当も、その言葉ごとの上位の並びと自店のサイトの答え方を並べてつけています。
マップから店を知ってサイトに来た人の探しもののうち、どれが拾えずに帰られているかは、マップで店が探されるときの言葉と照らし合わせて、はじめて見当がつきます。マップで店を知った人に、サイトへ進む前にプロフィールの上で何を先に答えておくべきか。その見当づけは個別の相談で扱っています。サイトへの入口になっているGoogleマップ上のプロフィールがいまどう見えているかは、無料のAI診断にGoogleマップの店舗ページのURLを貼ると、要点がすぐに出ます。
見えないまま放置すると、構成で拾えない探しものは毎日少しずつ取りこぼされ、中には検索結果に戻って、答えが見つかった他店のサイトから予約や電話をする人もいるはずです。客数の差としては現れても、その人が何を探して帰ったのかは、店のどの数字にも残りません。
よくある質問
サイト内検索を置くと、SEOに有利になりますか?
テンプレートに最初から付いている検索窓は、外したほうがよいですか?
まとめ
Googleの検索結果に出ていたサイト内検索窓の表示は2024年11月に終わり、検索結果に窓を出すための理由はなくなりました。窓を置くかどうかは、置いた場合に結果ページの扱いが要ることを除けば、集客を大きく左右する判断ではないと当社は見ています。店舗サイトで検索窓が使われるのは、構成で探しものが拾えなかった瞬間であることが少なくないと考えられ、窓を使わずに帰った人が何を探していたかは、店の手元には残りません。窓を置くかどうかより重いのは、マップで店を比べていた人がサイトで答えを見つけられずに戻り、そのまま他店を選んでも、その人が何を探していて他店に移ったのかが、店のどこにも残らないことです。その手前でプロフィールの側に何を先に出しておくかは、言葉ごとの上位の並びから当たりはつくものの、確かめるには並びと各店の出し方の変化を重ねる必要があり、その変化も店の手元には残りません。
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