業種別ノウハウ

不動産会社のMEO対策Q&A|
反響が増えないときの確認ポイント

公開日: 2026.08.04執筆: FACTOR編集部

「Googleマップからの問い合わせは月に何件ありますか」と聞かれて、即答できるでしょうか。不動産会社の集客はポータルサイト経由が中心になりやすく、マップ経由の数字を追っていないケースが多くあります。ただ、店舗を構えている業種でマップを放置するのは、駅前の看板を出していないのと同じです。この記事では、不動産会社から実際に受ける質問に順番に答えていきます。

Q. ポータル依存から抜け出せますか

A. 完全に抜けるのは現実的ではありませんが、比率を下げることはできます。ここは正直に書いておきます。物件を探す人の多くはポータルから入るので、掲載をやめる判断はほとんどの会社で成立しません。

ただ、実際の行動を追うと、ポータルで物件を見つけた人はその後に「この会社は大丈夫か」を調べます。そのとき見るのがGoogleマップの口コミと写真です。つまりMEOは、ポータルの代替ではなく、ポータル経由の反響を成約に変える段階で効いています。

この視点に立つと、優先すべきことが変わります。物件情報をマップに大量に載せることではなく、会社としての信頼性が伝わる状態を作ることが先です。具体的には次の3つです。

Q. どんなキーワードで表示されますか

A. 「地域名+不動産」「地域名+賃貸」が中心ですが、実際の検索語句はもう少し広がります。Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス画面で、自社が実際にどの語句で表示されているかを確認できます。

検索の型意図
地域×業種〇〇駅 不動産近くの店を探している。来店前提
地域×条件〇〇市 ペット可 賃貸物件を探している。ポータルと競合
目的別〇〇市 空き家 相談相談先を探している。反響の質が高い
会社名〇〇不動産 評判すでに接点がある。口コミが判断材料になる

4つの型は、それぞれ反響の量と質のバランスが違います。地域×業種は数が出るぶん比較にさらされ、目的別は数こそ少ないものの、相続・空き家・住み替え・法人契約といった相談型はポータルで受け止めきれない領域で、反響1件あたりの価値が高くなります。

どの型を取りに行くかは、自社の粗利構造と人員で決まります。相談型の反響は成約までの工数が大きく、対応できる担当者がいない状態で流入だけ増やすと、機会損失がそのまま口コミに跳ね返ります。逆に地域×条件の型ばかりを狙うと、ポータルと同じ土俵で価格勝負に巻き込まれます。どちらに寄せるかは、いま自社が何で利益を出しているかを見ないと決められません。

Q. 店舗名に地域名を入れていいですか

A. 看板や登記で実際に使っている名称なら問題ありません。「〇〇不動産 △△駅前店」が正式名称なら、そのまま登録して構いません。

問題になるのは、実在しない名称にキーワードを足すケースです。

注意

「〇〇不動産|△△市の賃貸・売買・仲介手数料無料」のような登録は、正式名称ではないため修正や停止の対象になり得ます。競合や利用者の編集提案で戻されることも多く、順位を保つ手段としても安定しません。

判断基準はシンプルで、店頭の看板と一致しているか。名刺やパンフレットと同じ表記なら、まず問題になりません。

Q. 口コミはいつ依頼すべきですか

A. 契約直後より、入居や引き渡しが済んで落ち着いた頃のほうが具体的な内容が返ってきます。契約直後は手続きの緊張が残っていて、「ありがとうございました」で終わりがちです。

不動産の口コミには他業種と違う難しさがあります。

件数を追うより、1件ごとの内容の濃さを取りに行くほうが構造に合っています。ここで効くのは、依頼の言い方をどう設計するかです。何を書いてほしいかが伝わる形で頼めているかどうかで、返ってくる文章がまったく違うものになります。

ただし、どの内容に触れてもらうよう促すかは、賃貸か売買か、そして地域の客層によって変わります。決め手になった条件を書いてもらうのが効く会社もあれば、対応の速さや説明の丁寧さに触れてもらうほうが効く会社もある。取引件数が少ないぶん、狙いを外した口コミが積み上がると取り返すのに時間がかかります。1件の重みが大きい業種ほど、何を集めるかの設計が先に要るということです。

謝礼と引き換えの依頼は、Googleのポリシー違反であることに加え、景品表示法のステマ規制の観点でも避けてください。

Q. 複数店舗はどう管理しますか

A. 管理画面を一元化するところまでは仕組みの話ですが、その先が本題で、運用を全店で同じにすると効果が落ちます

仕組みとしては、Googleビジネスプロフィールのビジネスグループ機能で複数店舗を1つのアカウント配下に置けます。ただし管理画面をまとめることと、運用をまとめることは別の話です。

本題は「どこまでを本部で揃え、どこから先を店舗ごとに分けるか」の線引きにあります。揃えすぎると、どの店も同じ画面になり、地域性が消えます。分けすぎると品質にばらつきが出て、店舗によって当たり外れが生まれます。この線は業態と店舗数で動き、直営とフランチャイズでも変わります。

そして実際の運用で形骸化するのは、店舗側に残した部分です。最初のうちは各店が動いても、数か月後には本部の定型文が全店に並ぶ——これが典型的な崩れ方で、そうなると店舗ごとに違う検索語句を狙う設計そのものが機能しなくなります。同じ会社名の店が同じ内容で並ぶと、Googleから見ても差がつかず、結果としてどの店も伸びない状態になります。

※当社FACTORは、多店舗の運用を預かる場合、店舗ごとに狙うキーワードを分けて決め、それぞれのカテゴリ・属性・説明文・写真の順番を設計し、口コミ返信と月次の打ち手の入れ替えまで運用ごと引き受けています。そのうえで「写真は各店で撮る」だけは現場に残す形にしています。店の空気が伝わる素材は、現場でないと撮れないためです。

Q. 賃貸と売買で運用は変わりますか

A. 変わります。検索されるタイミングと、判断にかかる時間が違うためです。

観点賃貸中心売買中心
検討期間短い(数日〜数週間)長い(数か月〜数年)
検索の型地域×条件が多い目的別・相談型が多い
重視される情報来店しやすさ、営業時間、対応の速さ実績、担当者の専門性、口コミの中身
投稿の内容繁忙期の案内、内見の流れ相続・住み替えの基礎知識、査定の説明

売買中心の会社が賃貸と同じ運用をすると、検討期間の長さに対して情報が薄すぎる状態になります。逆に賃貸中心の会社が長文の解説記事ばかり投稿しても、来店の判断材料としては空振りします。自社の反響がどちらの型かを見てから、投稿と写真の方針を決めてください。

よくある質問

不動産会社のGoogleビジネスプロフィールで最初にやるべきことは何ですか?
点検の対象になるのは、カテゴリの選び方と基本情報の精度です。メインカテゴリを実態に合ったものにし、営業時間・定休日・電話番号・駐車場の有無を正確に保つ。ここが崩れていると、物件情報をいくら載せても来店直前で離脱されます。ただし、カテゴリに何を選ぶか、追加カテゴリに何を並べるかは、賃貸中心か売買中心か、そして商圏で競合がどのカテゴリで並んでいるかによって答えが変わります。着手の順番も、いまどこが穴になっているかによって変わるため、一律には決められません。
店舗名に「〇〇駅前店」のように地域名を入れてもいいですか?
看板や登記で実際に使っている名称であれば問題ありません。問題になるのは、実在しない名称にキーワードを足すケースです。「〇〇市 賃貸 格安」のような登録は、修正や停止の対象になり得ます。判断基準は「店頭の看板と一致しているか」です。
口コミはいつお願いするのがいいですか?
契約直後より、入居や引き渡しが済んで落ち着いた時期のほうが具体的な内容が返ってきやすくなります。不動産は取引の間隔が長く件数も限られるため、件数を追うより1件ごとの内容の濃さを重視するほうが現実的です。なお、謝礼と引き換えの依頼はポリシー違反およびステマ規制の観点で避けてください。

まとめ

不動産会社のMEOは、ポータルの代わりではなく「ポータルで見つけた後に会社を確かめる場所」として設計するのが実態に合っています。カテゴリと基本情報を整え、店内と担当者が見える写真を置き、口コミには丁寧に返す。物件そのものはポータルとサイトに任せ、マップでは会社の信頼性を伝える——この分担が成立すると、反響の質が変わります。

ただし、狙う検索語句の型も、本部と店舗の線引きも、集めるべき口コミの中身も、賃貸中心か売買中心か、そして商圏に何社並んでいるかで答えが変わります。自社の場合にどこから手を付けるべきかは、実際の表示のされ方と競合の並びを見ないと決められません。無料のAI診断で現状を確認したうえで、来店前のお客様の目に自社の画面がどう映っているかを見比べてみてください。

NEXT ACTION

この記事の内容、貴店の場合はどうなっているか気になりませんか?

記事で挙げた観点が自店に当てはまるかは、実際の状態を見ないと判断できません。まず現状の把握から。

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F FACTOR編集部

MEO・LLMO・Web集客の支援実績 約50業界・100社超。AI×人の運用で「検索とAIに選ばれる」店舗づくりを支援しています。運営: FACTOR株式会社(東京都豊島区)